調理スタッフのお仕事

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調理スタッフのお仕事

◆調理スタッフ

◆調理スタッフ
特別養護老人ホーム等といった介護施設では栄養士の立てた献立をもとに調理を行います。
ご入居者にとっては1日の中で楽しみの一つと言っても過言ではありません。食事は生活の要であり、特に高齢者にとっては欠かすとこのできない大切なものです。

◆介護施設


調理スタッフの職場とてしての介護施設は特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、介護老人保健施設、ケアハウス、グループホーム、サービス付き高齢者向け住宅、デイサービス、デイケア、ショートステイ、小規模多機能型居宅介護施設等があります。
介護施設の中には大規模な調理室・厨房が設置されているところや調理スタッフを配置せずに介護職員が調理を行う施設もあります。

また、献立作りには手間と時間、コストがかかります。
・毎月、毎日3食の献立発案
・栄養成分調査
・総人数分の食材量計算
・食材の発注、買い出し
・1人あたりグラム計算、エネルギー管理等

さらに人材不足により、
・献立作りや食材の買い出しの時間がない
・安心で安全な食事(バランスの取れた食事)を提供が難しい(調理スタッフの急な欠勤等)
・食材ロスの可能性もある(コストの削減まで出来ていない)

このようなことから施設によっては、給食センター等で作った料理を器に盛り付けたり、湯煎をするだけ等といったように対応している施設もあります。

◆ご入居者に合わせた調理法

調理に関してはご入居者に合わせた調理法(減塩、ソフト食、とろみ食、きざみ食等)が求められます。
特に、嚥下機能が衰えている高齢者にとって、日々の食事は危険との隣り合わせ。最悪の場合、誤嚥などの事故にもつながるため、正確な調理技術が求められます。

施設規模によっては業務分担がされており、調理は調理師が行い、盛り付けや配膳のみを調理員が行う場合もあります。
また、調理室・厨房がある施設の場合は、管理栄養士が中心となって献立を決め、その調理の監督を行うケースが多くあります。

・減塩食
糖尿病、高血圧、脳血管疾患など生活習慣病の高齢者のために、塩分を控えにしたもの
・ソフト食
ペースト状にした食材を固め直し、もとの食材に近い状態にしたもの。普通食に近い見た目で食事が楽しめる
・とろみ食
食べ物や飲み物が胃ではなく気管に入ってしまう「誤嚥(ごえん)」を防ぐ。唾液で溶けやすい「片栗粉」ではなく、専用のとろみ剤を使用する
・きざみ食
咀嚼する力が低下した人や歯がない人が噛まなくて済むように5mm~1cm程度に細かく包丁きざんだもの

レストランなどのように一律の調理法でいいというものではないので大変な部分も多い作業となります。

◆調理スタッフに求められるスキル

◆調理スタッフに求められるスキル
調理師の資格がなくても、調理の仕事は出来ます。
もちろん、調理師免許を取得していると歓迎される場合が多いです。
現状では正社員の場合は、調理師免許が必須、パートの場合はほとんどが未経験でも大丈夫な求人が多いです。

施設によって違いがありますが、レシピどおりに調理したり、主な調理はすでにされていて簡単な下ごしらえやボイルなどの作業のみの場合もあります。
ただ、前にも述べたようにご入居者によって調理法を変えなければいけない場合があります。
作業にひと手間かかったり、個々に対応する必要がある場合があります。
少し時間がかかってしまう場合がありますが、食事の時間は決まっているためその時間までに配膳まで完了しなければいけません。 覚えることが多いことと、提供時間が決まっているためスピードも必要です。

◆調理スタッフの仕事内容

◆調理スタッフの仕事内容
朝食、昼食、夕食の3回の食事を提供することがメインになり、具体的には下記のような仕事があります。
・食材等の発注
・配膳、下膳
・食器洗浄
・食材等の買い出し
・食材の管理
・食事の盛り付け
・調理場や食堂の清掃 等

施設によっては担当制であったり、または食材は業者が持ってきて下さったり、料理の盛り付けや洗い物は調理スタッフの補助役として調理補助を雇っている施設もあります。

また、介護施設の調理の仕事では、時間を守ることが大切です。
介護施設では、入浴介助、リハビリ、レクリエーション、生活介助等、様々な業務が行われています。
介護職員やご入居者は1日のスケジュールがきちんと定められていることが多いので、食事が遅れてしまうとそのスケジュールが乱れてしまいます。
施設全体の1日の流れを守り、業務を滞りなく進めていくためにも、時間はきちんと守って仕事をすることが重要になります。

いずれにしても管理栄養士や調理師スタッフ等と情報をきちんと共有して、安全で美味しい食事を作ることが重要になります。

◆施設によってはご入居者と一緒に自炊をしています


法人にもよりますがグループホームでは介護職員がご入居者と一緒に自炊をしている施設も多くあります。

単に自炊というよりは、「今日の昼食は何にしましょうか?」と介護職員の声掛けにはじまり、食材の買い出し、調理、食事、食器洗いと調理一連の流れを介護職員とご入居者で行うところも多くあります。
単に調理をするというだけではなく、献立を決めることにより頭を使うことや買い出し、調理と体を使う等、様々な要素が含まれております。

◆特別養護老人ホームでも選択式にしています

法人にもよりますが、特別養護老人ホームでもご入居者に選んで食べて頂くスタイルをとっている施設があります。

多くの特別養護老人ホームでは厨房があり、専門の調理スタッフが決められた献立通りに調理し、提供する形になっております。しかし、当日の朝に今日の昼食は「お肉とお魚のどちらが宜しいでしょうか?」と介護職員がご入居者へ聞いて、決める施設もあります。
もちろん材料は事前に用意しているので数に限りがあり、食べたい物が食べれない場合もありますが、私たちも日常生活において食べたい物が品切れになっている場合もあります。
それと同じような取り組みで行っております。


私たちは「今日の昼食は何を食べようかな?」等、食べたい物を自分で決めていることが多いと思います。
それは認知症になっても障害になってもどんな状態になっても決めれる権利はあります。
しかし、この何よりも楽しみな食事を施設へ入ると決められた物を食べなければならない状態になっているのが現状であります。

調理スタッフは、生きていく上で最も大切な「食」、楽しみな食事に携わっているという重要な役割であります。